東京会議特別号

 

第1号第3号第4号

 


 

IAML 1988 TOKYO  NEWSLETTER no.2

1987.10.10.発行

 

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プログラムの大綱きまる

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実行委員会では、国際本部事務局との相談を重ねつつ、プログラムの大筋を決めるところまでこぎつけました。
9月4日(日)の夕刻から開会式とリセプションを行ない、会議が行なわれるのは5日(月)から9日(金)まてです。5日、6日、および8日の計3日間は全日会議。7日は午前中のみ会議で、午後は全員参加の東京見物にします。最終日9日はジャパン・デーとして、日本音楽の特別セッションを持ちます。ジャパン・デーの午前の部は、東京芸大の上参郷・船山両先生による「日本の伝統音楽jと「日本の近・現代音楽」の二つの講演、午後の部は講演の内容に即した曲目によるコンサートを計画しています。プログラムの最後は、恒例の、最終日の夜のフェアウェル・パーティーとなります。

4日  夕刻から開会式とリセプション
5日  全日会議
6日  全日会議
7日  午前会議 /午後東京見物
8日  全日会議
9日  ジャパン・デー/フェアウェル・パーティー

 すでに多くの分科会のチェアマンから、発表者斡旋の依頼が、実行委事務局に届いています。実行委内のプログラム担当委員会では、IAML会員の方を優先的に、なるべく多くの方に参加していただけるようにという考えを基本に、すでに何人もの方々に発表を引き受けてくださるようお願い致しました。これまでに決定した主な題目(仮題)と発表者は次の通りです。(敬称は略させていただきます)

音楽教育機関の図書館 … 村井節子
日本近代音楽館 … 林淑姫
上野学園の日本音楽資料室 … 福島和夫
東京芸大の小泉コレクション … 柘植元一
日本の音楽関係定期刊行物の歴史 … 森節子
NCRと楽譜の目録法 … 平尾行茂
NCRと録音資料の目録法 … 鳥海恵司
学術情報センターと音楽資料 … 宮沢彰
日本音楽とシソーラス … 岸辺武雄
音図協の教育的役割 … 松下鈞
日本の音楽関係書誌 … 佐川純子

このほかに、交渉中・交渉予定のものが合わせて10件ほどあります。決まり次第追ってお知らせ致します.(岸本記)

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IAML東京会議1988にご寄付を

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別掲(p.10)趣意書の通り、先月9月からIAML東京会議1988のための募金活動が開始されました。趣意書にもあるように、東京会議開催のための経費はほぱ2600万円と見込まれています.このうち600万円は主催三団体(IAML日本支部、音楽回春館協議会、日本近代音楽財団)からの拠出金および参加費によって充てられることになっていますが、残りの2000万円は寄付金によって賄われなくてはすならないのが実情てず。東京会議開催の趣意にご賛同くださる方が一人でも1多くご寄付くださるようお顧いします。募金要領は以下の通りです。

募金額
  個人      一口 5000円
  法人・団体   一口 50000円
     (物品または出版物への広告掲載料、でのご接助も歓迎いたします。)
払い込み方法
  郵便振替 東京9−194629
         IAML東京会議1988
  銀行振込 東京銀行本店  (普通)1671405
         IAML東京会議1988
連絡先
  IAML東京会議1988事務局
  東京都港区西麻布4−19−6日本近代音楽財団内
  電話03−400−0079

(担当:村井節子/林淑姫)

ご協力くださる方にお心あたりのある方は事務局にご連絡ください。事務局から趣意書をお送りします。(林記)
これまでにご寄付いただいた方は10月10日現在77名、募金給額は70万1千円となりました。ここにご芳名を記させていただきます。(受付順)

井田信夫 前田昭雄 川上■ 増本伎共子 大久保靖子 徳川義宣 秋岡陽 落合正寿 寺本まり子 多田逸郎 渡辺護 平石英雄 佐藤法子 稲垣静一 片岡啓一 小川昂 仲芳樹 松橋麻利 塩原礼次郎 鴛淵邵子 志鳥栄八郎 金沢正剛 鴇田信男 伊奈和子 塚田健一 元浜綏子 岸辺成雄 尚美学園 井上一清 佐藤峰雄 由中敏長 東川清一 北条正韶 土田若子 葵妖子 竹内道敬 古本よしえ 遠藤安彦 山口修 浅野隆 吉田久五郎 川田京子 泉健 佐々木健太郎 桜井哲男 荒川恒子 小林緑 高野紀子 水野みか子 池田千郷 井浦芳信 富田清邦 長坂幸子 松本總 吉田雅晃 平尾行蔵 平尾民子 武田霊道 野村良雄 徳永隆男 関根和江 梁島章子 後藤暢子 金沢朝佳 岩田宗一 山口敏栄 吉野直哉 寿岳章子 森節子 今まど子 有賀のゆり 正木光江 タグチヨウコ アカデミア・ミュージツク(株) 岸木宏子 林淑姫 松下鈞

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EVENT計画すすむ

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EVENT委員会(角倉一朗委員長)ではIAML東京会議1988に併せて開催する関連企画を計画中である。現在までに次の企画の具体化が進められています。
A. 旅行関係
 1) 施設見学(PR0FESSI0NAL T0UR)
   各コース定員40名先着順 無料 海外優先
    9月6日(火)午後
        Aコース  NHK資料センター
              国立国会図書館
    9月8日(木)午後
        Bコース  民者音楽資料館
              国立音大附属図書館
 2)都内見学(EXCURSI0N)
   全員参加登録料に合む、但し同伴者、一日参加者は7500円別納
    9月7日(水)午後貸切りバスにて都内観光の後、水上バスにて浅草上陸 浅草の夜の散策 おみやげ・食事券を発行(自由行動) 3)PRE/P0ST C0NFERENCE T0URS9月1日から4日まで、9月10日から15日まで東京会議の前後に東京近郊,関西(京都、奈良)、広島を巡る旅行を計画(最小催行30名)その他に旅行社の海外からの旅行者向けパッケージ旅行を紹介。B.展示会関係
 1) 日本音楽史資料展(古代〜近世) (近代〜現代)日本の音楽史を楽譜からたどる資料展。古代〜近世縄は上野学園日本音楽資料室所蔵の資料展、企画は福島和夫。近代〜現代は日本近代音楽財団日本近代音楽館と国立音楽大学収裁資料を中心に松下鈞が企画¢協力は上野学園日本音楽資料室、近代音楽節、国立音楽大学、音楽図書館協議会など。会場、会期は未定¢企画実施について協力機関と交渉中。 2)日本の音楽出版物展現在入手可能な国内発行の音楽と芸能開係資料の展覧会
 企画:平岩寧
 会場:東京芸術大学内
 会期:9月4日から9日 3) AV SHOW最新のAV機器と資料を展示即売
 企画:EVENT委員会事務局
 会場、会期は未定(交渉中)C. 音楽会関係
 1) 日本の伝統芸能、現代音楽チケット・サービス歌舞伎、文楽、能、狂言などのチケットの確保と料金の一部補助 2)ジャパン・デー
    9月9日(金)午前−午後日本の音楽に関するフォーラムの中でのデモンストレーション(検討中) 3)ミニ・コンサート 会期中、東京芸大構内でのミニ・コンサート(検討中) 4)開会式、お別れディナー・パーティーでの演奏(雅楽、木遣り、祭囃しなど)(検討中)いずれの企画もEVENT委員会の管理のもとに実行委員会を設置するか、または関連企業や制作会社に運営を任せるかの方法で実施することになるでしょう。(松下記)

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IAML(International Association of Music Libraries,Archives and

Documentation Centres)の活動について    上法茂

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 IAML(国際音楽資料情報協会)東京会議が、1988年9月4日から9日まで、東京芸術大学音楽学部で開催される。アジア地域では、1974年のエルサレムに次いで二度目の、しかしながら、東アジアてば初めてのことである。
 そもそも、このIAML(フランス語ではAIBM、ドイツ語ではIVMB)は、1949年、イタリアのフィレンツェにあるケルビーニ音楽学校の創立百年察に各国のミュージック・ライブラリアンが招かれて一同に会し、その総意により発足したのが始まりである。もっとも、これには、時を同じくして設立されたIMC(国際音楽評議会)とともにユネスコの助言と指導によるところが大きい。翌年には、西ドイツのリューネブルクで第2回国際会議が開かれ、1951年7月、ここに設立第1回総会並びに第3回国際会議が、ユネスコの全面的な協力の下に、パリのユネスコ・ハウスで開催された。また1954年6月には, IAMLの機関誌Fontes Artis Musicae第1号が創刊され、現在34号を数えるが、これに多大の貢献をしたのは今は亡きVladimir Fedorov(1901・1979)である。次いで1955年9月には、第4回国際会議並びに第2回総会がベルギーのブリュッセルで行なりれたが、これはIAML、IFLA(国際図書館連盟)、IFD(国際文献活動連盟)との合同開催で、ユネスコが全面協力、資金援助した.以来、IAMLは、加入国の一つが主催国となり、年一回の国際会議と三年毎の総会を積み重ね、名実ともにミュージック・ライブラリアンによる、ミュージック・ライブラリーの国際協力機関として、国際的な協力活動の基盤を築いて来た。他方、1980年にはIAMLの正式名称を従来のInternational Association of Musicしibraries≠ゥらInternationalAssociation of MusicLi braries, Archives and Documentation Centres≠ノ改め、その活動の輪を広げるとともに情報化時代に対応する活動推進の体制作りに努め、今日に至っている。現在、IAMLの専門的な活動は次の部会、分科会およびプロジェクト,グループそれに他機関との合同委員会によって行なわれており、年一回の会議はそれぞれの分野における調査、研究の報告と討議の場となっている。

(部会)
  放送機関ライブラリー
  MIC(音楽情報センター)
  音楽教育機開ライブラリー
  公共図書館
  学術図書館
(分科会、プロジェクト・グループ)
  書誌委員会
  現代音楽編集出版プロジェクト・グルーブ
  音楽定期刊行物プロジェクト・グループ
  アーカイヴズ・プロジエクト・グループ
  目録委員会
  分類プロジユクト・グループ
  ISBD(国際標準書誌記述)プロジェクト・グループ(非図書)
  1SBD(国際標準書誌記述)プロジェクト,グループ(印刷楽譜)
  UNIMARC(世界機械再読目録)プロジエクト・グルーブ
  サービスと養成に関ずる委員会
  出版物の世界利用プロジェクト・グループ
(他機関との合同委員会)
  IAML/IASA…音楽と音の記録物
  RIPM(国際印刷楽譜目録)
  RILM(国際音楽文献目録)
  RISM(国際音楽資料目録〉
  RIdIM(国際音楽図像目録)

又、1949年のIAML設立以来現在まで過去38年間にわたる会議の開催状況は次の通りである。
IAML会議開催状況(1949年〜1987年)
1949年  フィレンツェ(イタリア)
      第1回国際会議
      IMCく国際音楽評議会)設立
1950年  リューネブルク(西ドイツ)
      第2回国際会議
1951年  パリ(フランス)
      第3回国際会議
      第1回総会
      会長Richard S. Hill
      事務局長Vladimir Fedorov
1952年  IMS(国際音楽学会)と協力、RISM(国際音楽資料目録)発足
1954年  機関誌Fontes Artis Musicae¢n刊
1955年  ブリュッセル(ベルギー)
      第4回国際会議,第2回総会
      会長Alexander Hyatt King
      事務局長Frits Noske
      [ユネスコの協力で、IFLA(国際図書館連盟)、IFD(国際文献活動連盟)と合同開催
1956年  ロンドン(イギリス)
      年次会議…12ヶ国から40名参加
1957年  カッセル(西ドイツ)
      年次会議…80名参加
1958年  マドリッド(スペイン)
      年次会議…12ヶ国からの代表参加(オーストラリア、ベルギー、オーストリア、デンマーク、フランス、西ドイツ、イギリス、才ランダ、モナコ、スJペイン、スイス、アメリカ)
1959年  ケンブリッジ(イギリス)
      第5回国際会議,第3回総会
      会長Folke Lindberg
      事務局長Harald Heckmann〔ガルピン協会第1回国際会議と共催〕
1960年  アムステルダム(才ランダ)
      年次会議…15ヶ国から50名以上参加
      会員数750名(9月現在)
1961年  ローザンヌ(スイス)
      年次会議…14ヶ国から80名参加
      会員数782名(6月現在)
1962年  ストックホルム/ウプサラ(スウェーデン)
      第6回国際会議,第4回総会
      会長Vladimir Fedorov
      事務局長Harald Heckmann
      会員数797名
1963年  ミラノ(イタリア)
      年次会議…15ヶ国から70名参加
1964年  オーフス(デンマーク)
      年次会議…18ヶ国から126名参加
      会員数891名(40ヶ国)
1965年  ディジョシ(フランス)
      第7回国際会議,第5回総会
      会長Andre Jurres
      事務局長Harald Heckmann
      会員数923名
1966年  ワルシャワ(ポーランド)
      年次会議…21ヶ国から122名参加
      会員数988名Fo n t e s Ar t i s Mu s i c a e#N3回刊行
      IMS(国際音楽学会)と協力、RILM(国際音楽文献)発足
1967年  ザルツブルク(オーストリア)
      年次会議…130名参加
      会員数1026名
      RILM日本国内委員会発足
1968年  ニューヨーク/ワシントンD,C.(アメリカ)
      第8回国際会議,第6回総会
      会長Vladimir Fedrov
      事務局長Harald Heckmann
      会員数1088名(39ヶ国)
      RILM日本国内委員会発足
1969年  アムステルダム(オランダ)
      年次会議
1970年  ライプチヒ(東ドイツ)
      年次会議
1971年  ザンクト・ガレン(スイス)
      第9回国際会議,第7回総会
      215名参加
      会長John H.Davies
      事務局長Harald Heckmann
1972年  ボローニャ(イタリア)
      年次会議…25ヶ国から170名参加
      会長代行Thor Wood(会長死去のため)
1973年 ロンドン(イギリス)
      年次会議…26ヶ国から261名参加
      会長代行Mercedes Reis Pequeno
      会員数1646名
1974年  エルサレム(イスラエル)
      第10回国際会議,第8回総会
      218名参加会長Harald Heckmann
      事務局長Anders Lonn
      会員数1704名(38ヶ国)
      〔IASA(International Association of Sound Archives)と共催〕
1975年  モントリオール/オタワ(カナダ)
      年次会議
      〔IASAと共催〕
1976年  ベルゲン(ノルウェー)
      年次会議
      〔IASAと共催〕
1977年  マインツ(西ドイツ)
      第11回国際会議,第9回総会
      会長Barry S.Brook事務局長Anders Lonn
      IFLA(国際図書館連盟)に団体加盟
      〔IASAと共催〕
1978年  リスボン(ポルトガル)
      年次会議…176名参加
      会員数1673名
      IAML30周年、Fo n t e s創刊25周年
      〔IASAと共催〕
1979年  ザルツブルク(オーストリア)
      年次会議…26ヶ国から3230名参加
      会員数1743名
      日本支部設立(1979年6月)
      〔IASAと共催〕
1980年  ケンブリッジ(イギリス)
      第12回国際会議,第10回総会
      会長Brian Redfern
      事務局長Anders Lonn
      会員数1820名(7月現在)

  IAMLの正式名称、International Association of Music LibrariesからInternational Association
    of Music Libraries,Archives and Documentation Centresに改められる      〔IASAと共催〕
1981年  ブダペスト(ハンガリー)
      年次会議
      会員数1828名(7月現在)
      〔IASAと共催〕
1982年  ブリュッセル(ベルギー)
      年次会議
      〔IASAと共催〕
1983年  ワシントンD.C.(アメリカ)
      第13回国際会議,第11回総会
      会長Anders Lonn
      事務局長Neil Ratliff
      会員数的2000名
      〔IASAと共催〕
1984年  コモ(イタリア)
      年次会議
      〔IASAと共催〕
1985年  東ベルリン(東ドイツ)
      年次会議
      〔IASAと共催〕
1986年  ストックホルム(スウェーデン)
      第14回国際会議,第12回総会
      会長Maria Caldersi Bryce
      事務局長Neil Ratliff
      〔IASAと共催〕
1987年  アムステルダム(オランダ)
      年次会議…25ヶ国から290名参加
      〔IASAと共催〕  なお、これまでのIAMLの歴史の中で、順次、各国支部が設立されてきたが、現在支部が
  もうけられているのは、オーストラリア、ベルギー、カナダ、チェコスロバキア、デンマーク、
  東ドイツ、西ドイツ、フランス、イタリア、ハンガリー、オランダ、ニュージーランド、日本、ノル
  ウェー、ポーランド、スイス、フィンランド、スウェーデン、イギリス、アメリカの20ヶ国である。
 

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MLA POST CONFERENCE SEMINAR

広島開催きまる

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IAML東京会議1988の終了後、9月12日(月)から15日(木)の期間、MLAJ(音楽図書館協議会)主催の国際セミナー「漢字文化圏の音楽資料の出版流通とそのコンピュータ処理」が広島市で開かれます。発表者として招かれる専門家は、国内から宮沢彰(学術情報センター)、平尾行蔵(慶応大学)、鳥海恵司(ワープロ企画)(いずれも交渉中)。海外からはG.BOWLES(UC San Diego)、L.CORAL(U.OF CORNELL)、A.HALL(NL of CANADA)、D.Sommerfield(LC)など7名が予定されています。セミナーは東京会議終了後、参加者が関西旅行のついでに参加できるような日程が組まれ、会期中には厳島神社、平和記念公園、原爆資料館の見学やリセプショシも計画されています。また、開催に当たっては広島市やその他機関団体、協力者個人の援助を求めることになるでしょう。(松下記)

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東京会議事務代行をACAに

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実行委員会では、東京会議開催のための準備及ぴ会期中の行事を含む事務一切を代行する機関を検討中でしたが、このほど国際会議コーディネーターACA(Asian Communication Associates)に協力を求めることになりました。